10/20/2011

Minuit à Paris [真夜中のパリ]



ウッディ・アレン監督の映画「真夜中のパリ」を見に行ってきました。


近所にある映画館は、学生6ユーロ(約650円)とお得なうえ、
吉祥寺のバウスシアターや下高井戸シネマを彷彿とさせるミニシアターで、
こじんまりとした上映室には、赤いビロードの椅子が並んでいます。


「真夜中のパリ」はこちらでは5月頃に公開になった映画で、
ロードショーではないのですが、なんと観客はわたしひとり。
なんだか申し訳ないなぁと思いながらも、
駅前の露店で買った熱々のクレープをほおばりながら、
映画がはじまると、その世界にすっかり引き込まれてしまいました。


はじまりは21世紀のパリ。
小説家を志す夢見がちな主人公のジル(アメリカ人)がフィアンセとともにパリを訪れ、
ひとり道に迷った真夜中の路地で、クラシカルなプジョーに乗った
マダムやムッシューに誘われるまま車に乗り込むと....


行き着いたのは、1920年代のパリ。
ジルがそこで出会うのは、
憧れてやまない作家や、歴史に名を刻んだ芸術家たち。
特徴ある個性的な人物が、イメージそのままに画面に現れてびっくり...


その時代を研究している私も、
映画館にひとりきりという状況も手伝ってか、
完全にジルに感情移入して手に汗にぎってしまいました。


そして映画館を出ても、広がるのは夜のパリ。
大学の手続きで、もううんざりというようなことがあった日でしたが、
やっぱり憎めない街です。


ポスターも素敵。
ゴッホの絵画に溶け込んだセーヌ河畔を歩くジル。
黒澤明監督の「夢」を彷彿とさせます。






日本でもきっと公開されると思うので、ぜひ見てほしい映画です。

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