今年もパリのCENTQUATREで開かれたJeune Création展に
マリヴォーさんを誘って出かけました。
パリのはずれにあるので一人で行くのはちょっと不安なところです。
一年ぶりの再訪...エントランスの小さなネオンたちは変わっていません。
今年もAssociation Jeune Créationの公募によって選ばれた、
約60人のフランス国内外の若手アーティストたちの作品が一同に会します。
ちなみにこのAssociationというのはフランスに多数存在する市民団体で
日本でいうところのNPO法人に相当する非営利団体です。
Jeune Créationは、戦後間もない1948年にJeune Peintureとして設立され、
1999年に改名、毎年開催されている現代アーティストの国際公募展は
63年以上の歴史があるそう。
現代アーティストの制作活動の支援と、
プロ・アマチュアを問わず現代アートに関わる人々の交流促進を目的としており、
運営委員会と審査委員会のメンバーは毎年の展覧会が終わるごとに
新たに選出されるということで、無用な弊害を防ぐための対策も万全です。
昨年の公募展に引き続き、今年の展覧会もとても見応えがありました。
こちらは地図の地名だけを切り抜いた作品。
監視カメラの映像から抜き出されたイメージ群。
なぜか日本の光景が多かったです。
IKEAの家具を大胆に配したインスタレーション。
くみ上げられた木のオブジェの中に機械が設置されていて、
一定時間立つと、全体が持ち上げられた状態から、
ガタンと音を立てて落ちるという作品。
私は終止その音に驚きっぱなしでした。
樹の枝のあいだから漏れる光を捉えた映像作品。
山に関するイメージが集められています。
白い正方形を配したインスタレーション。
こんな感じで、まだまだたくさんあるのですが、特に印象に残った作品だけを
紹介してみました。キャプションをメモし忘れたのは失敗。
せっかくCENTQUATREまで来たので少し内部を散歩。
奥の方では別の展覧会Par Natureも開催されていました。
この階段は登れるようになっていて、羽根の中央に"I'm free"と書いてあります。
本物の桃(りんごだったかな...?)を使ったインスタレーション。
半分以上が腐りかけていて大変な異臭を放っていました。
会期はまだまだ続くけど大丈夫なんでしょうか...。
2階部分は多目的ホールのようになっていて、
ダンスの練習をしたり、おしゃべりに興じる若者でいっぱい。
そしておそろしかったのがこちら、Festival Temps d'Imagesの一環で
展示されているDaniel Glaserとmagdalena Kunzというスイス人ユニットによる
インスタレーションSpeechless.......。
旅行者の格好をした7人の人物が床に座り込んでいて、
もちろんつくりものなのですが、顔の部分に施された凹凸と
そこに映し出される顔のイメージとが相俟って
まるで生きているようにみえるというものです。
会場の隅っこにさりげなく置かれていて、
最初はうわ、こんなところに大量のおじさんが...と心底驚いてしまいました。
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