11/23/2011

ヴェネツィア


AM4:00起床。7:20パリ発の飛行機easyjetで、空路ヴェネツィアへ。
5年来の韓国人の親友との2人旅です。
飛行機の窓からは、綺麗な朝焼けが見えました。




1日目は街を散策しつつ、Ca'Pesaro宮殿とヴェネツィア・ビエンナーレ、アルセナーレ会場へ。


街のお菓子屋さん。ユニークなケーキや、小さな焼き菓子たち。








レストラン「DIAVO'LO」。
小腹をすかせてふらふらとさまよっていた私たちに、
お昼を食べるならここだよと、親切なおじさんが教えてくれました。
イタリア語&日本語のメニューが出てきたので、観光客にも有名なお店みたいですが、
地元のお客さんでにぎわっていました。





ホワイトソースのラザニア。バターと小麦粉、牛乳の風味が漂う素朴な味。
とにかく外が寒かったので、ソースの暖かさが身にしみました。



ヴェネツィアは犬がたくさん!おのずとテンションも上がります。 





Ca'Pesaro宮殿。中に入ると、西洋近代美術&東洋美術の美術館になっています。
ここへは、メダルド・ロッソの彫刻群を目当てにやってきました。
2年前にサブとして担当した展覧会で、彼の作品に出会って魅了されて以来、
愛媛県立美術館、箱根彫刻の森美術館と追いかけてきましたが、
展覧会で解説を書くとき、先輩から貸してもらって読んだカタログに、
ヴェネツィアのコレクションのことが書いてあって、いつか訪れてみたいと思っていたのです。
やっぱりあのカタログ、餞別にもらっておけば良かった...。
この美術館では、ボナールの作品《化粧》(1931年)との再会も果たしました。
5年前、パリ市立近代美術館の大回顧展に出品されていた作品です。

インターホンがお洒落。



ディナーはペンション近くのトラットリアで。
ニョッキが魚貝のトマトソースとも合うということを発見しました!
ちなみに、イタリアの方の食事量は半端ではなく、もしもフルコースを頼むと、
前菜、パスタ、メイン(肉or魚)、チーズ、デザートの順で出てきます。
したがって、今回食べたのは2皿目に当たるパスタなのですが、
もちろんこれだけでお腹いっぱいになりました。



2日目も、アカデミア美術館、ペギー・グッゲンハイム美術館、
ビエンナーレのジャルディニ会場というなかなかの強行スケジュール。


こちらは、アカデミア美術館。





展示室奥中央に掛けられた、ジョルジョーネ《嵐(テンペスタ)》(1505-1507年頃)を
見るためにやってきました。
図像学的に複数の説があるということで美術史家たちの関心を集めてきた作品ですが、
図版でしか見たことがなかった作品の、本当の色と対面できて良かったです。


作品を見て、その場ですぐに何か言葉が紡げるわけではありませんが、
実際に見ることと、見たことがないことのあいだにはやはり大きな隔たりがあると思います。








ヴェロネーゼ《受胎告知》。
実はまだ若かりし頃、大学のゼミで図像学をかじって、すっかりその気になって
聖人辞典のようなものを早速買ってきて、「ふむ、これがこれか」などと
ルーヴル美術館をひとり徘徊していたことがありますが、
「受胎告知」の主題は、2人の主な登場人物—聖母マリアと大天使ガブリエルの
仕草や表情といった表現に、作家の解釈が非常によく現れます。






続いて、ペギー・グッゲンハイム美術館。
ペギーはNYグッゲンハイムのコレクションを築いたソロモンの姪で、
キュビスムやシュルレアリスム、未来派を中心に作品を収集し、
ペギーが住んでいた邸宅が、現在は美術館として公開されています。
アカデミア美術館から徒歩5分くらいのところにある海に面した美術館は、
18世紀の建築を改装した展示室。
展示空間と作品との調和がすばらしく、
ひとつひとつの作品に、ゆっくりと集中して向き合うことができました。




庭にはジャコメッティやアルプの彫刻が置かれています。



思わず隠し撮り。子どもは天使です...。



ヴェネツィアン・マダムと愛犬との熱い絆の一場面。




この子は、待ち合わせでもあるのか、寒空のした一向に動く気配のない飼い主に
おとなしく寄り添っていました。



クリスマスの飾り付けで華やかな教会内部。



ヴェネツィアの犬たちは、船にだって乗ります。



ヴェネツィアン・グラスのパンダ。




サン・マルコ広場で。霧がかった空気のせいで、街灯の光もほんのり滲んでいます。



素敵すぎる文房具屋さん。
私はこういった類いのものに目がありません...。
羽根ペンや、イタリアの紙の便箋、手紙のシーリング・スタンプ...
どれも素敵だけど、今回は、ヴェネツィアの船にも使われているという
マホガニーの万年筆とインクを購入。自分へのお土産です。



イタリアのお菓子カンノーリ(本場はシチリアです)も堪能。
日本ではティラミスやパンナコッタほど有名ではありませんが、本当においしいです。
たまたま見つけたのは、少し固めのパイ生地に、チョコチップ入りのレモンクリームが
たっぷり入ったもの。さわやかな甘さでした。



2日目の夕飯は、カルボナーラ。
自分でもさらりと作れるようになりたい料理のひとつです。

パリに帰って早速、生クリームと卵、ベーコンとパルメザン・チーズを買ってきました。




ヴェネツィア・ビエンナーレは、写真も大量に撮ったのでまた投稿を改めたいと思います。

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