ヴェルサイユ宮殿で2008年から毎年開催されている現代美術展。
ジェフ・クーンズ、村上隆、クサヴィエ・ヴェイヤン、ベルナール・ヴェネときて
今年はパリ生まれのポーランド人女性アーティスト、ジョアナ・ヴァスコンセロス。
噂に聞いていたヴェルサイユ宮殿と現代美術のコラボを実際に見るために
曇り空の下ひとりヴェルサイユへ。
9月も終わりに近かったけど、相変わらず観光客でごったがえしていました。
エントランスを入るとすぐ、階段上空にMary Poppins (2010)。
庭では大噴水ショーなるものが催されていました。
庭園の池のなかに立つ青いオブジェもヴァスコンセロスの作品Blue Champagne (2012)。
夜には妖しく光るようです。
ヴェルサイユ宮殿は確か2回目なんですが、
久々に見たヘラクレスの間の天井画に心奪われました。
戦争の間には、Coração Independente Preto (2006)。
レース編みのように繊細な黒いハート型のオブジェがゆっくりと回転していました。
鏡の間の奥にはMarilyn (2011)。
写真では分かりにくいですが、実はこの靴すべて鍋でできています。
平和の間にはCoração Independente Vermelho (2005)。
先ほどの戦争の間と対になっています。
続いて女王の間に置かれたのはPerruque[ヘヤーピース] (2012)。
来場者の笑いを誘っていたLe Dauphin et La Dauphine [王太子と王太子姫](2012).
2匹の海老が白と黒のレースを身に纏って向かい合うという珍妙な作品。
Gardes[ガードマン](2012)でも、2匹の獅子がレースで覆われていました。
フランス軍の歴史を描いた絵画と軍人たちの彫像が並ぶ戦闘の間に入ると、
Royal Valkyrie (2012)が迎えてくれます。
タイトルのワルキューレとは、北欧神話に登場する女神。
戦士した勇士を天上の宮殿ヴァルハラへと導く役目を担っています。
戦闘の間の中央部分にはGolden Valkyrie (2012)。
奥にはValquiria Enxoval (2009)とワルキューレをモチーフにした巨大オブジェが続きます。
1830年の間には、ヘリコプターならぬLilicoptère (2012)。
黄金色の機体がピンクの羽根で覆われています。
出口へと通じる階段には、ステンドグラス作品、Vitrail (2012)。
布やレース、ヘアーピースや鍋といった、
女性の労働を喚起する素材を使った巨大インスタレーションの数々。
豪華絢爛な装飾が渦巻くヴェルサイユ宮殿で、
存在感のある見事な展示でした。
庭園入口には、Pavillon de Vin (2011)とPavillon de Thé (2012)。
ワインと紅茶のパヴィリオン。おとぎ話がはじまりそう。
灰色の雲にうっすらとにじむ夕焼けが綺麗でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿