パリ8区にあるGalerie Lelongで開催中の David Nash Black&Red 展を訪れました。
ちょうど今学期に受講しているゼミのThierry Dufrene先生が
カタログを執筆されたということで、授業中に展覧会情報を入手。
イギリスの彫刻家。木をはじめとした自然の素材を用いた彫刻が有名です。
そういえば元職場の収蔵庫にも、巨大な木のオブジェが鎮座していました。
近作を展示空間で見てみたいと思い、善は急げということでオープン初日に早速来場。
会場のGalerie Lelongは1階が受付兼小さめの展示スペースになっていて、
版画やデッサンなどの平面作品が中心に並んでいます。
そして入口が別の2階は、かなり広々とした空間。
外からの写真では分かりませんが、2階には大きな彫刻作品が居並びます。
木の素材をそのまま生かしつつも、大胆に削り出された彫刻。
そして何とも言えない存在感を放つ巨大な漆黒の塊。
作品の置かれた空間全体に緊張感がみなぎっていて、
このアパルトマンの済ました外観からはとても想像できないような、
荒々しい場所に身を投じることができました。
周囲との調和というよりも、空間の中にぽっかりと開いた亀裂のような作品。
そして展示室そのものの、パリの中の異空間。
彫刻は物としての作品だけでは完結しなくて、
常に周りの空間との関係で成り立つものだから、
面白いし、難しいんだなと改めて実感できる展覧会でした。
パリにお住まいの方はぜひ、2012年の3月17日まで開催中です。
http://www.galerie-lelong.com/fr/expositions.html
0 件のコメント:
コメントを投稿