オランダでどうしても見たい展覧会が重なり、3日間の旅をしてきました。
1日目はアムステルダムから電車で15分ほどの小さな街ハーレム。
一番の目的はオランダ最古のTeylers博物館です。
建物の建設は1784年。裕福な銀行家でもあり商人でもあったPieter Teyler
という人物が築いた個人コレクションというのだから驚きです。
展示は恐竜の骨や化石からはじまります。
展示室の戸棚や抽き出し、床や天井の装飾が一体となって空間を作り上げていました。
丁寧に分類された小さな貝殻たち。
展示ケースの中で慎ましやかな光を放つ鉱物。
産業革命を彷彿とさせる機械や発明品の展示室も。
そしてこの部屋が博物館のシンボル。中央の巨大な展示台には小さな鉱物たちがずらり。
メダル陳列室。
そして今回の目的はこちら、博物館奥の小空間で開催されている展覧会。
From a different perspective The Marieke and Pieter Sanders collection
ハーレムに住むSanders夫婦の現代美術コレクションと、
Teylers博物館のコレクションを合わせて展示するという試み。
植物をモチーフにしたドローイング作品が中心に並びます。
ここでは、トポフィリ展に出品していただいた髙田姉妹の作品が展示されているのです。
繊細な葉脈を切り出したお二人の作品と並べられたのは、
1本の樹木を描いた19世紀のデッサン。
時代を越えたイメージの有機的な連なりが感じられました。
植物のモチーフは、表現の手段になるというよりも、
対象にどれだけ近づくか、
どのように一葉の紙の上に取り入れるかに重きが置かれているゆえに、
いわゆる「美術史」とは違うイメージの連鎖が垣間見えたように思います。
併設のカフェはモダンな建築になっていて、明るく開放的な空間。
古い建物と新しい建物をつなぐ回廊。
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