4/07/2013

印象派の島とcneai=


お天気の良い週末、
フランス人の友人を誘ってパリ郊外の印象派の島に出かけました。

セーヌ河に浮かぶ細長い島は
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、
パリの喧噪をのがれ
自然のなかで舟遊びやピクニックを楽しむ人々で溢れた場所です。

ルノワールやモネ、シスレー、カイユボットら印象派の画家たちが訪れ、
制作をしたことから「印象派の島 [L'île des Impressionnistes]」と呼ばれています。
本当の名前はL'île de Chatou。

印象派だけでなく、モーパッサンやフローベールら文豪も遊びに来ていたそう。

 

 橋を渡って島に降りていくと、
可愛らしい家々が迎えてくれました。
ペンキが綺麗に塗られすぎて、ややテーマパークっぽいけれど。
 


さて、目的はこちら「cneai=(クナイと読みます)」
Centre National Edition Art Imageの略です。
 
 

1997年に設立され、印刷物の出版や展覧会やイベントの企画、
船上でのアーティスト・レジデンスなどを手がける施設。

ここでムナーリの"Seeking comfort in un incomfortable chair" (1997)
に関する"Reading Dance"という展覧会が行われているという
情報をキャッチ。

このタイトルは
ダンサーかつ振付師、そしてムナーリの友人でもあった
Remy Charlipが70年代に振り付けをした
肘掛け椅子でのダンスのタイトルをそのまま取ったものだそう。
 
 建物は、かつてドランやヴラマンクらフォーヴィスムの画家たちが
アトリエにしていた場所でもあります。

開けっ放しの入口を入ると、
ムナーリのポスターと青い椅子。 


さらに中に進むとお兄さんが座っていて、
親切に色々と説明してくれました。

展覧会は、ムナーリの作品のコンセプトをもとに、
Lenor Antunes、Pablo Bronstein、Koenraad Dedobbeleer、
Yann Sérandour、Johannes Wohnseifer、Erwin Wurmといった
現代のアーティストたちが制作したポスターを展示するという通な内容。

他にもいくつかの展覧会を同時開催していました。


cneai=の前は広場になっていて、
セーヌ河が穏やかに流れます。


河畔にはルノワールの作品パネルがしっかり立っていました。
といっても実際に残っているのはセーヌ河と空だけですけど。



このChatou島で描かれた最も有名な作品がこちら。
《舟遊びをする人々の昼食》1881年 フィリップス・コレクション蔵


ルノワールの絵の舞台になり、現在も営業されている
レストラン・フルネーズ。
 まだ少し肌寒かったけど、テラスで食事をとる人たちがいました。

 ふと川べりに視線を落すと、小ガモたちの行進の列が。
か、か、かわいい....♡♡♡

どうやら傍らで優雅に泳ぐお母さんとはぐれてしまった様子。

てくてくと進んで、この先の土手に生えた木の間から飛び込むことになったようで、
一羽ずつ、ふらつきながらもダイブ。

居合わせたカップルやマダムと、Allez! Courage!! 「行け! がんばれ!!」と
固唾をのんで応援しました。
 

 無事にみんな飛び降りて、
お母さん鴨と合流。


親子そろって上流の方へ泳いでいきました。
よかったよかった。


帰り道、出会った黒と白と青の美しい鳥。
シテでもよく見かけるんですが、
どなたか、この鳥の名前を知らないでしょうか?







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