先週の土曜日、無事日本に帰ってきました。
1週間、何もない部屋で
床に眠る(さすがの私もちょっときつかった)という有様でしたが、
今日晴れてベッドと冷蔵庫と洗濯機が届き、
なんとか生活の体裁が整ってきました。
あとは、気に入って長く使えそうなものを
ゆっくり揃えていきたいと思います。
新居は遠隔で探し当てた物件にしては
とても良いお部屋で、
まわりには駄菓子屋さんや銭湯、日用雑貨屋などがあり
下町情緒たっぷりです。
坂を上った先には神社が控えていて、
参道にはほっこりくつろげるカフェなんかもあって
なかなか気に入っています。
そして気になる新しい職場ですが、
女子率95%(!)で私的にはとても落ち着きます。
初日に担当する展覧会も決まり、
1年後なのでじっくりと準備できそうなのも嬉しい。
この一週間は、少しの会議と、あとは展覧会のための調査で
マイペースに働くことができました。
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帰国前は旅行もしたりバタバタだったけど、
会いたい人たちにゆっくり会うという
この上ない時間を過ごすことができました。
フランスに出発する前は、
仕事を辞めての留学とあって色々と気負いもありましたが、
2年間、パリで生活する中で自分なりの日常を掴めた気がします。
なにより、専門や関心の垣根を超えて、
美術史だけでなく文学や演劇を研究する先輩、
画家、写真家、音楽家、建築家、アーティストといった友人たちと
カフェで語らい、共有した時間は、
これからも末永く持続する絆をもたらしてくれたように思います。
人と出会う運を一生分使い果たしてしまったというくらい、
出会いに恵まれた2年間でした。
別れ際に感動的な台詞を言うのが苦手で
あっさりお別れしてしまいましたが、
みなさんには本当に感謝しています。
これから、パリでも日本でも、それ以外の場所でも
ご一緒する機会はたくさんあるので、
少しずつ恩返ししていきたいなと思います。
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パリ最終日にとっておいた
ポンピドゥー・センターのシモン・ハンタイ展、
とても感動しました。
制作プロセスも絵画をめぐる思索に満ちていますが、
作品のスケールや、鮮やかな色彩、
そして星の閃光にも、鳥の羽ばたきにも、砕ける波にも見える
圧倒的なイメージは
ただもうそれだけで素晴らしかったです。
この展覧会でみた青にすっかり取り憑かれてしまったのか、
群青色のカーテンを注文してしまいました。
このblogは、
まだまだ書いてないパリの記事もたくさんあるし、
博論奮闘記もこれからだし、
東京も奥深くて面白い街なので、
のんびり続けていきたいなと思います。
おかえりなさい、ようこそ、また東京へ!
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